相続人に未成年者がいるときはどうする?「特別代理人」選定で遺産分割を解決した事例

家族が亡くなり、悲しみの中で進めなければならない相続手続き。もし、相続人の中に未成年のお子様が含まれている場合、通常の手続きとは異なる「特別なルール」が必要になることをご存知でしょうか。
「子供の親である私が、子供の代わりに判子を押せばいいのでは?」 そう思われる方も多いのですが、実は法律上、それは認められないケースがほとんどです。
今回は、松山市にお住まいの相談者様が、未成年のお子様を含めた遺産分割をどのように進められたのか、司法書士が介入した実例をもとに詳しく解説します。
相談時の状況:夫が急逝、残された妻と未成年の娘
今回のご相談は、松山市にお住まいの女性からでした。ご主人様が亡くなり、相続人は妻である相談者様、既に成人している長男、そしてまだ中学生の長女の3名でした。
ご主人様は遺言書を遺していなかったため、預貯金の解約やご自宅の名義変更を行うには、相続人全員で「誰がどの財産をもらうか」を決める「遺産分割協議」を行う必要がありました。
しかし、ここで問題が発生します。 「長女は未成年なので、自分で法律的な判断ができず、協議に参加することができない」のです。
相談者様は「私が親権者として娘の代わりに話し合いに出ればいいと思っていたけれど、銀行や役所でそれはできないと言われてしまった。どうすればいいのか不安で……」と、当事務所を頼ってくださいました。
なぜ親が子供の代理人になれないのか?「利益相反」の壁
通常、未成年の子供が行う手続きは、親権者である親が代理して行います。しかし、相続においては話が別です。
これを法律用語で「利益相反(りえきそうはん)」と言います。
今回のケースで考えてみましょう。 遺産分割協議では、「妻がどれだけもらうか」が増えれば、必然的に「娘がもらう分」が減ることになります。つまり、親と子の間で利益がぶつかり合ってしまうのです。
たとえ親が「子供のために良かれと思って」判断するとしても、法律は子供の権利を守るため、利益が対立する親が子供の代理人を務めることを禁じています。
この問題を解決するために必要なのが、家庭裁判所によって選ばれる「特別代理人」です。
司法書士の提案:家庭裁判所への「特別代理人選定」の申立て
相談者様のお話を聞き、当事務所では速やかに家庭裁判所へ「特別代理人の選定申立て」を行うことを提案しました。
特別代理人とは、特定の行為(今回の場合は遺産分割協議)のためだけに、一時的に子供の代理人として選ばれる人のことです。
当事務所では、以下のサポートを実施しました。
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特別代理人候補者の選定 特別代理人は、必ずしも専門家である必要はありません。利益相反にならない親族(例えば、叔父や叔母など)にお願いすることも可能です。今回は、事情をよく知る信頼できる親族の方を候補者として進めることになりました。
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遺産分割協議書(案)の作成 裁判所に申し立てる際、あらかじめ「どのような内容で遺産を分けるか」という案を提出する必要があります。お子様の将来の学費や生活費を考慮し、かつ裁判所が認めてくれやすい適切な内容を司法書士がアドバイスしながら作成しました。
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家庭裁判所への申立て代行 複雑な申立書の作成や、戸籍謄本などの必要書類の収集、裁判所とのやり取りをすべて当事務所が代行しました。
結果:無事に遺産分割が成立し、相続手続きが完了
家庭裁判所から無事に特別代理人が選任されたことで、相談者様、長男、そして長女の特別代理人の3者で遺産分割協議を執り行うことができました。
これにより、凍結されていた銀行口座の払い戻しや、ご自宅の相続登記(名義変更)も滞りなく完了しました。
相談者様からは、「自分たちだけでは何から手をつければいいか分からず、路頭に迷うところでした。専門家に道筋を立ててもらえて、本当に安心しました」との声をいただきました。
未成年の相続で司法書士に相談するメリット
未成年者が含まれる相続手続きは、非常にデリケートです。司法書士に依頼することで、以下のようなメリットがあります。
1. 「利益相反」の正確な判断
どの手続きが特別代理人を必要とするのか、法律的な観点から正確に判断します。無駄な手続きを省き、最短ルートでの解決を目指します。
2. 裁判所に認められやすい協議案の作成
裁判所は「未成年者の利益が不当に損なわれていないか」を厳しくチェックします。形式的に「子供の取り分をゼロにする」といった内容は認められないことが多いのですが、実務上のノウハウを活かし、ご家族の状況に即した、かつ裁判所にも認められる着地点を提案します。
3. 戸籍収集から名義変更までワンストップ
特別代理人の選定だけでなく、その後の不動産登記や銀行手続きまで一括して代行できるため、ご遺族の負担を最小限に抑えられます。
まとめ:松山市近郊で相続にお悩みの方へ
相続人の中に未成年のお子様がいるケースは、決して珍しいことではありません。しかし、適切な手続きを知らないまま放置してしまうと、後になって「家が売却できない」「子供が成人するまで何もできない」といったトラブルに発展してしまいます。
大切なのは、早い段階で専門家に相談し、法的に正しい手順を踏むことです。
当事務所は、松山市を中心に多くの方の相続をお手伝いしてきました。複雑な事情がある場合でも、丁寧にお話を伺い、ご家族にとって最善の形を一緒に模索します。まずはお気軽にお問い合わせください。
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料金表
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| 項目 | 相続登記 節約プラン |
相続登記 お任せプラン |
|---|---|---|
| 専門家との無料相談 | 初回 | 何度でも |
| 被相続人の出生から死亡までの戸籍収集 ※1 | × | 〇 |
| 相続人全員分の戸籍収集 ※1 | × | 〇 |
| 収集した戸籍のチェック業務 | 〇 | 〇 |
| 相続関係説明図(家系図)作成 | × | 〇 |
| 残高証明書取得(預貯金・株式) | × | × |
| 評価証明書取得 | × | 〇 |
| 遺産分割協議書作成(1通) | × | 〇 |
| 相続登記(申請・回収含む) ※2、3、4、5 |
〇 | 〇 |
|
不動産登記簿謄本取得 |
〇 | 〇 |
| 預貯金の名義変更 ※6 | × | × |
| パック特別料金 | 70,000円~ | 140,000円~ |
※1戸籍収集は3名までとなります。以降、人数が増加する毎に別途料金を頂戴致します。
※2 相続登記料金は、「不動産の個数(筆数)が2以上の場合」「複数の相続が発生している場合」には、追加料金をいただきます。
※3 不動産の評価額により、料金に変更が生じる場合がございます。
※4 不動産が多数ある場合、不動産ごとに相続人が異なる場合は、申請件数が増えますので別途加算されます。
※5 当事務所の報酬とは別に登録免許税(固定資産評価額の0.4%)が必要になります。
例えば、不動産の評価額が2,000万円の場合、国への税金として2,000万円×0.4%=80,000円が別途掛かります。
※6 預金口座の名義変更が必要な場合は、別途加算されます。
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